溺愛依存~極上御曹司は住み込み秘書を所望する~
私が大事にしたいのは過去の思い出じゃなくて、心穏やかに過ごす日々。許されるのであれば、彼の隣でいつも笑っていたい。
「そうか、わかった。でもなにかあったら遠慮しないで俺に頼ってほしい」
「ありがとうございます。心強いです」
この先も平穏な日が続くことを願いながら微笑み合い、短いキスを交わす。けれど彼は、これだけでは満足しなかったようだ。
再び唇を重ね合わせると、ベッドに押し倒された。
「今日は一日中、ベッドの上でゆっくり過ごそう」
私の耳元で、彼が甘くささやく。
昨夜、創立記念パーティーが終わった後、私たちはたしかに“ゆっくり過ごす”というスケジュールを立てた。
けれど、さすがに『一日中、ベッドの上で』は無理だ。
「お、お腹、空きませんか?」
「今は朝食より、菜々子が食べたい」
身の危険を感じて彼の気を逸らそうと試みたものの、熱いまなざしを向けられたら断ることなどできなかった。
私を組み敷いた彼の大きな手が、体の上をすべる。
「……あっ」
彼の手の感触はとても心地よくて、爽やかな朝には似つかわしくない声が口から漏れてしまった。