わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜
営業車に乗ると、ラジオで高校野球の中継をしていた。

ピッチャーが三振をとってピンチをしのいだらしい。
歓声がラジオから聞こえてくる。


黄色い歓声と…
1試合目のあと、スタンドの下に挨拶に行った時の美湖の笑顔と…
俺が美湖の右手を振り払った時の美湖の驚いた表情と…
そして…上村先輩と楽しそうに話しながら帰っていった美湖…

何もかもがぐちゃぐちゃになって…頭に浮かんでは消えていった。



社内に帰ると鮫島課長が俺を呼んだ。

「返品か?」

「はい。」

おそらく加賀が報告したのだろう。

「まーたはじまったか。あの専務のワガママ。どうせ、注文のファックスは来てたんだろ?」

「はい。」

「弱ったな…ゼリーの賞味期限はいつだ?」

「2週間後です。」

「ちょっとほかの営業にもあたってみてくれ。俺も探してみるから。」

「はい。」

「なんかあったのか?」

「え?」

顔を上げて課長を見た。

「なんかあったような顔してたからな。」

「いえ、大丈夫です。」

「なら、いいが…。とりあえずサバかないとな。」
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