わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜
「あいつ、高3で引退してから、よくお前と一緒にうち来てたろ?さも、俺に用事があるかのごとく。」

「用事があったんじゃないの?」

どういうことだろう?

「あると思ってたさ。あのときはな。俺も。
俺と同じ大学に野球で行きたいっていうから、なんとかなんないか先輩に聞いたりしてたんだよ。俺も。」

「え?でも上村先輩、松風大学に行かなかった?」

「おうよ。俺の行ってた啓明大学に行きたいってのは真っ赤なウソで、ほんとは親のコネで松風大に野球関係なしで決まってたんだよ。」

「は?ウソ。」

「あいつがなんで俺んとこ足繁く通ったか、わかるか?」

「え?」

兄の顔つきを見てわたしは、なんか…背筋が一瞬ヒヤッととした。

「お前が好きだったんだよ。」

「は?なにそれ?どういうこと?」

「だから、お前と一緒に学校から帰りたくて、通ってたんだとよ。松風大に決まったってあいつが俺に言った時に俺に白状したんだよ。
そのときから俺は絶縁したね。上村とは。
ったくろくなやつじゃあねぇぞ。アイツは。
まだつきまとってんのか?ストーカーか?あんまりひどかったら…」

背筋のヒヤッとした感覚が強くなって、わたしはブルッと身震いしそうになった。


「いや…大丈夫…たまたま会っただけだと…思う。」

「なら、いいけど…気をつけろよ。また何しでかすか…」

「うん…」

そんな人だったなんて…

悠に冷たくされて落ち込むわたしにおどけて笑わせてくれたり、

優しく
「気にしないほうがいいよ。男なんて腐る程いるから…」

とか言ってくれたりしたのは何だったんだろう…

ちょっと…こわいかも…
いや…ちょっとじゃなく…だいぶんこわいかも…
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