家族
「それにね、今更謝られても元には戻れないのよ
もうね‥‥結論を出して歩き出してるの
私達はもう過去は見てないの
未来を見て歩き出したの
玲音もそう‥‥
もう過去には囚われてはいない
だから恨み言も文句も総て飲み込んで先へ逝くの
だからあなたは、あなたが選んだ道を逝きなさい
我が子を護って育てる
それにはね、まずあなたが幸せじゃなきゃ出来ないのよ」
「亜沙美さん‥‥」
「私は幸せになるわ!
好きな事を沢山して幸せだと想える時間を沢山作るの‥‥
玲音と二人で生きていく
だけど何時か玲音だって大切な人が出来るわ
そしたら私はやっと重い荷物を下ろせるわ
そしたら世界一周の旅にでも出ようかしら?
なんてね未来を夢見て、未来を実現する為に歩き始めたの
だから‥‥亜依さん、あなたも‥‥もう何も囚われないで歩き出して良いのよ
好きに生きていいの」
「そんな事‥‥許されない‥‥
許されちゃダメなのに‥‥」
亜依はそう言い泣き出した
亜沙美はハンカチを取り出すと、亜依の涙を拭ってやった