【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
「アルマンド、今日はありがとう。また明日もよろしく頼むよ」
「もちろんです。シニョール・ヤガミ。シニョーラ・ヤガミ」

 アルマンドは頭を下げて運転席に戻り、車は走り去っていった。

 ホテルのロビーは歴史を感じる古めかしい造りだった。幽霊とかお化けが苦手な私はちょっと怖い。

 部屋は新しくリフォームされてるといいな。

 柊吾さんがフロントでもらった部屋の鍵はカードキーだった。それを見て少しホッとする。

 ホテルマンの案内を断った柊吾さんは、最上階のスイートルームへ私を連れていった。

 部屋は、古めかしさはなく安堵した。一泊だけではなく、もっと泊まりたいと思うほど美しい部屋だ。

 バスタブにお湯を入れるためにバスルームへ行っていた柊吾さんが、ソファに座っている私のもとへ戻ってくる。

「疲れただろう? 夕食はホテルのイタリアンを二十一時に予約している」

 疲れていないと言ったら嘘になるけど、たくさん鑑賞し、体験もし、まだ興奮気味である。

「一緒にお風呂へ入ろう。心春は指一本動かさないでいい」
「指一本も……?」

 ソファから立たされ、赤いダウンジャケットのファスナーが下ろされていく。

「ああ。心春はその場にいるだけでいい」
「お姫さまみたいに?」
「そう。心春は俺のお姫さまだ」

 柊吾さんは私の袖からダウンジャケットをスルッと取り去り、ソファへ無造作に放り投げて抱き上げた。


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