【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
 翌日、午後の授業の合間に柊吾さんからメールが入っていた。

【心配しているだろう。父の病状は命に別状はないが、半身麻痺になるかもしれない。今は口がきけない状態なんだ。緊急取締役会議が明日ある。また連絡する。風邪を引かないように】

 取締役会議……帰国が、お義父さまのお見舞いだけではないことを今知った。

「はぁ……私って無知だわ……」

 思わず漏らした言葉に、隣の席に座るアリッサが首を伸ばして私の顔を見る。

「今なんて言ったの? 今日は暗い顔をしているわね?」
「あ……義父が病気になり、柊吾さんが日本へ帰国したの。でも、お見舞いだけじゃなくて、会議もあるみたいで。そんなことにも頭が回らない自分に自己嫌悪を……」

 軽く背筋を正して簡単に説明するも肩を落としてしまう。

「それは心配ね。社長が倒れたんだから、会議もあるでしょうね。でもハルは学生なんだし、そこまで頭が回らなくても仕方ないよ。そんなに落ち込まないで」

「ありがとう」

 アリッサに励まされても、気分は浮上しなかった。

 こんなときなのに、もう柊吾さんに会いたくて胸が苦しくなっていた。

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