【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
「意地悪な男は心外だな。心春がかわいくて見惚れていて、助けが出遅れたんだ」
「……今は優しくて、思いやりのある、最高の旦那さまよ」
「最上級の賛辞をありがとう」

 白い歯を見せて破顔する柊吾さんに、私は抱きついて彼の胸に顔を寄せた。


 夕食は簡単にトマトソースのパスタと昨日作っておいたポテトサラダで済ませ、まだ仕事があるという柊吾さんは書斎へ行ってしまった。

 離れて、私に考える時間を与えようとしているのかもしれない。一緒にいては冷静に考えられないだろうと。

 ひとりになって、入浴を済ませてベッドに入る。まだ柊吾さんは書斎だった。

 帰国した日なのに……。

 空いている隣のスペースに身体を向けて、これからのことを考える。

 それが、柊吾さんがここにいない理由だから。


 翌朝、目を覚ましてハッとなった。隣に柊吾さんの姿がなかった。

 でも、枕にくぼみはあるから眠って、もう起きたのだと胸を撫で下ろす。

 時計の針は六時を指している。

 パジャマにカーディガンを羽織って、床に足をつけたとき、ドアが開いて柊吾さんが現れた。

「おはよう。起きているとは思わなかった」

 柊吾さんはすでにフルオーダーメイドのスーツを着ていた。



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