【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
 私たちは十日後に帰国することになった。

 パリ市内のあちこちでクリスマスイルミネーションを見られるようになったけど、ロマンティックなパリでクリスマスを過ごす前に帰国が決定して残念だった。

「クリスマスをここで過ごしたかったな」

 そう言うと、柊吾さんは私の少し膨らませた頬を軽くつまむ。

「心春はあとから帰国してもいいんだよ」
「っ! も、もうっ! 柊吾さんがいなきゃ意味ないでしょ」

 真っ赤になってしかめっ面する私だ。

「来年はここで過ごせるように努力すると約束する」
「本当!? 約束だからねっ!」

 途端に私の顔が明るくなり、そんな単純な姿を彼は楽しそうに笑う。

 最近、柊吾さんの手のひらの上で転がされているような気がしてきている。

 好きなんだからしょうがないか……。


 語学学校を中退することをアリッサとベラに話した。

 彼女たちはがっかりした表情で、「事情があるのだから、残念だけどしょうがないね。頑張ってね」と、別れに泣きそうな私を励ましてくれた。

 私たちは再び会うことを誓った。

 気の置けないふたりとの別れは寂しかった。彼女たちがいたから、学校生活も楽しく過ごせたから。

 そして、パリで一番お世話になったオーリィ家への挨拶も悲しみに襲われる。 


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