【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
その週の金曜日、真悠と裕美のふたりと約束している私は渋谷に向かっていた。
待ち合わせは十七時。
今日の服装は、赤いワンピース。腕とデコルテにレースが施され、スカートは膝下のマーメイドライン。
その上からパリで柊吾さんに買ってもらった上質なカシミアの黒いコートを羽織っている。同じ生地のベルトでウエストを結ぶエレガントなデザインだ。肩甲骨まである黒髪は、そのままふんわりと肩に下ろしている。
帰国してから、おしゃれをして出かけるのは初めてだ。
道玄坂にあるチーズフォンデュのお店を、チーズ好きな真悠が予約してくれていた。
ショルダーバッグの他に、彼女たちのパリのお土産が入っているショッパーバッグを手にして、お店のドアを開けた。
「いらっしゃいませ」
「工藤さんで予約しています」
男性店員に名前を告げると、奥のほうで真悠が手を振るのが見えた。
「あ、あそこに」
私は男性店員から離れ、奥へ歩を進める。
「心春!」
四人掛けのテーブルに裕美と真悠が座っていて、笑顔で私を見る。
「心春ったら、結婚する前より綺麗になってる!」
「そりゃ、旦那さまに愛されていたら綺麗になるよ」
「めちゃくちゃ幸せそうだよね」
「うん! オーラがピンク色!」
私を見たふたりはふざけているのか口々に褒める。
待ち合わせは十七時。
今日の服装は、赤いワンピース。腕とデコルテにレースが施され、スカートは膝下のマーメイドライン。
その上からパリで柊吾さんに買ってもらった上質なカシミアの黒いコートを羽織っている。同じ生地のベルトでウエストを結ぶエレガントなデザインだ。肩甲骨まである黒髪は、そのままふんわりと肩に下ろしている。
帰国してから、おしゃれをして出かけるのは初めてだ。
道玄坂にあるチーズフォンデュのお店を、チーズ好きな真悠が予約してくれていた。
ショルダーバッグの他に、彼女たちのパリのお土産が入っているショッパーバッグを手にして、お店のドアを開けた。
「いらっしゃいませ」
「工藤さんで予約しています」
男性店員に名前を告げると、奥のほうで真悠が手を振るのが見えた。
「あ、あそこに」
私は男性店員から離れ、奥へ歩を進める。
「心春!」
四人掛けのテーブルに裕美と真悠が座っていて、笑顔で私を見る。
「心春ったら、結婚する前より綺麗になってる!」
「そりゃ、旦那さまに愛されていたら綺麗になるよ」
「めちゃくちゃ幸せそうだよね」
「うん! オーラがピンク色!」
私を見たふたりはふざけているのか口々に褒める。