【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
「はいはい。お土産どうぞ」

 コートを脱いで真悠の前に座り、持っていたショッパーバッグを彼女たちに渡す。

「ありがとう! 開けていい?」

 ふたりは笑顔でお土産を受け取り、裕美が開けていいかと聞いてくる。

「もちろん!」

 そこへ女性店員が飲み物を聞きに来たので、一時中断し、オーダーをする。

 それから彼女たちは嬉しそうにお土産を取り出し、四角い箱のブルーのリボンを外した。

「きゃーっ、ネックレスっ! かわいい!」

 私はふたりにアクセサリーを選んでいた。それぞれの誕生石が入ったものだ。

 喜んでくれる彼女たちを見て笑顔になる。

「それと……イタリアのチョコレート? イタリアへ行ったの!?」

 イタリアのチョコレートは、各観光名所のイラストが入った〝ザ・お土産〟を選んだ。

「うん。一泊二日だったけれど、すごく楽しかったよ」
「いいな~。素敵な旦那さまと幸せなんだろうな~」

 以前、私は柊吾さんとのツーショット写真を彼女たちにLINEで送っていた。柊吾さんの姿を見たふたりは『めちゃくちゃカッコいい!』と褒めてくれていたのだ。

「幸せだから、一緒に帰ってきたの。一週間柊吾さんが日本へ戻ったとき、寂しくて死にそうだったんだ」
「死にそうって、大袈裟なんだから」

 真悠が大きな口を開けて笑う。

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