【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
 メインのチーズフォンデュが運ばれてきて、フォンデュ鍋の中でチーズがグツグツいっている。

「うわっ、よだれが出そう。食べよう!」

 真悠が、先がフォークのようになっているチーズフォンデュ用の長い串を私たちに渡してくれた。

 私はお肉よりもパンにつけるのが好きで、まずそれを刺してチーズに絡めると、熱々を口に入れる。
 
 ハフハフしながら食べると、口の中が濃厚なチーズでいっぱいになった。
 
 とても美味しい。今度は柊吾さんと来たいな。
 
 彼は帰国してからずっと忙しく、今日も会食で遅くなると言っていた。
 
 明日は土曜日。
 
 ようやくふたりの時間がもてるのが楽しみだった。

 
 土曜日は柊吾さんと部屋で濃密で幸せな時間を過ごし、日曜日は千代田区にある美術館へ足を運んだ。
 
 ピカソやシャガールなど有名画家の作品が数点展示されているのだ。
 
 それから夕食は五つ星ホテルのレストランでフランス料理を堪能し、有意義な休日になった。

 大学受験をすることも話した。

 柊吾さんは満足そうに頷いて喜んでくれた。

 高校のときは志望の私立大学は合格ラインだった。でも、今は勉強からだいぶ遠ざかってしまっている。

 来年の受験に備えて書店で参考書を買い、勉強を始めた。

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