【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
 柊吾さんの声だとわかっている私はにっこり笑いながら振り返る。

 そこに笑みを深めて私を見ている柊吾さんが立っていた。

「私には最高の旦那さまがいるんです。だからひとりでどうぞ――」

 最後まで言い切りたかったのに、クスクス笑いがこみ上げてきた。

「その最高の旦那さまって、目の前にいる男のことかな?」
「フフッ、そうよ。カッコよくて、優しくて、頼もしい、夢のような旦那さま」

 私はスプリングコートの裾を揺らし、一歩足を進ませて柊吾さんに抱きついた。

「心春、そうやって俺を持ち上げないでくれないか? オルセーより、ホテルの部屋に戻って愛したくなる」
「それはダメっ! オルセーへ行かなきゃ」

 私は柊吾さんから離れ、彼の手を握ると、オルセー美術館へ向かって歩き始めた。

 ふいに柊吾さんが立ち止まり、手を繋いでいた私も足を止め、不思議そうに彼を見る。

 柊吾さんは真面目な顔で私を見つめていた。

「俺のラパン。すごく幸せだ。これからもずっと手を繋いでいよう。年を取ったらパリで生活して毎日美術館巡りをするんだ」
「柊吾さん……うん! 今から楽しみ! 約束だからね」

 私を引き寄せた柊吾さんは人目も気にせず力強く抱きしめる。

「ああ。約束だ」

 柊吾さんは私の顎に手をかけると甘く唇を塞ぎ、誓いのキスをした。


END

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困っている親友の身代わりとして お見合いに行くことになった紬季。 ”相手の男性から嫌われて来てほしい” そう言われて嫌な女を演じていたのに…… 「君には俺の恋人になってもらう」 なんと彼は勤め先の御曹司で、 嘘がバレたうえに 無茶なお願いをされてしまい!? ******** NYから帰国した『光圀商事』の御曹司 忽那 大和(くつな やまと) ✕ 『光圀商事』の総務部社員 秋葉 紬季(あきば つむぎ) ******** 強引だと思っていたのにどこか甘くて、 なぜだか心をかき乱されてしまう。 「かわいい。もっと俺を欲しがれよ」 彼の秘めた想いを知ったら、 溢れ出す気持ちをもう抑えられなくて…。

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