【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
「あ、紹介するわね。もう聞いているかしら? 私の前夫との息子、正巳です」

 お義母さまは隣に立つ、ダークブルーのスーツを着た男性を私に紹介する。

「正巳です。こんなに可憐な女性が僕の義姉なんですね。よろしく」

 スッと手を差し出されて、パーティーバッグを持っている手にブーケを移動して握手した。

「心春です。よろしくお願いします」
「名前もかわいい」

 褒められてばかりで照れくさい。

 柊吾さんと正巳さんは血が繋がっていないから、顔の作りもまったく違う。柊吾さんは彫刻のように整ったイケメンで、正巳さんは目が垂れていて優しそうな顔立ちだ。

 お義母さまの目元によく似ていると思う。身長も柊吾さんのほうが正巳さんより十センチ以上高く見える。

「時間もないことですし、食事にしましょう」

 柊吾さんが声をかけ、みんなを隣の部屋に促す。それから私の腰に腕を回した。

 こんなに密着するのは初めてのことで、私はびっくりして柊吾さんを仰ぎ見る。

「行こう」

 柊吾さんは微笑んで隣の部屋へ私をエスコートした。

 ふと視線を感じて顔を向けると、恵里菜さんが不機嫌そうに口を歪めてこちらを見ていた。

 大好きなお兄さんを取られた感じなのかな……。

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