独占溺愛~クールな社長に求愛されています~
「いいや、行ったのはチェーン店のカフェだ。どうしてワインを飲んだと思ったんだ?」
逆に問われて、詩穂は瞬きをして答える。
「え、だって、昨日お帰りのキスをしたときに、ワインの香りがしたんだもん……」
「あれは、ミズ・マクブライトが帰ったあと、啓一と一緒にバーで飲んだんだ。啓一に彼女の話を報告したかったから」
「そうだったの」
「話を戻すぞ。カフェに行ったら、ミズ・マクブライトに合併の話を持ちかけられて、その場で断った」
「どうして?」
蓮斗は不思議そうに首を傾げる。
「どうしてって……ミズ・マクブライトと一緒に働いていた誰もが、彼女に不信感を持っているんだぞ? それにゲームの企画を盗用したのかって問い詰めたら、父親が兄を副社長にしようとしてたから、自分のことを認めさせるためにやったと白状した。父親が倒れたってのも嘘だった。そんな利己的な理由で嘘までついて俺たちを裏切ったのに、合併なんてできるはずがない。企業の利益どうこう以前の問題だ」
蓮斗の声には怒りがこもっていた。
「でも、今朝も会ったんだよね?」
詩穂は駅からスマホを取りに戻ったときに、蓮斗とジェニファーの姿を見かけたことを話した。
逆に問われて、詩穂は瞬きをして答える。
「え、だって、昨日お帰りのキスをしたときに、ワインの香りがしたんだもん……」
「あれは、ミズ・マクブライトが帰ったあと、啓一と一緒にバーで飲んだんだ。啓一に彼女の話を報告したかったから」
「そうだったの」
「話を戻すぞ。カフェに行ったら、ミズ・マクブライトに合併の話を持ちかけられて、その場で断った」
「どうして?」
蓮斗は不思議そうに首を傾げる。
「どうしてって……ミズ・マクブライトと一緒に働いていた誰もが、彼女に不信感を持っているんだぞ? それにゲームの企画を盗用したのかって問い詰めたら、父親が兄を副社長にしようとしてたから、自分のことを認めさせるためにやったと白状した。父親が倒れたってのも嘘だった。そんな利己的な理由で嘘までついて俺たちを裏切ったのに、合併なんてできるはずがない。企業の利益どうこう以前の問題だ」
蓮斗の声には怒りがこもっていた。
「でも、今朝も会ったんだよね?」
詩穂は駅からスマホを取りに戻ったときに、蓮斗とジェニファーの姿を見かけたことを話した。