俺様上司が甘すぎるケモノに豹変!?~愛の巣から抜け出せません~
「悪かったよ、あのときは。お前の好きなもの馬鹿にしたような言い方して悪かった。……っていうか、俺の口が悪いことくらいお前知ってるだろ? 本心じゃないんだからいちいち真に受けるなよ」
最後は開き直ったものの、周防さんの口から謝罪の言葉が飛び出して、私は驚きのあまり手にしていたピスタチオを取り落としてしまう。
周防さんはグラスに残っていたビールを自棄のように煽って一気に飲み干すと、さらに言葉を続けた。
「今日だってお前はよくやったよ。反省会って言ったけど、反省することなんか何もない」
「い、い、いえいえ。反省します。今日のプレゼンは私が九割悪かったです」
「うるさい。俺が褒めてるんだから素直に喜べ」
横柄ながらも褒められて、もはや何がなんだか分からない。
もしかしてからかわれているのだろうか。これは新手のパワハラか何かだろうかとヒヤヒヤしたけれど、周防さんは私と目が合うとまるで照れているのを誤魔化すように顔を逸らせた。
(なんか今日の周防さん……変)
彼の耳が赤く染まっているのは酔いのせいなのか、それとも。
なんだか私まで妙な気持になってきて、頬が熱くなっていくのを感じた。――そのとき。