俺様上司が甘すぎるケモノに豹変!?~愛の巣から抜け出せません~
周防さんは横になった私の体に布団をかけ直し、ポンポンと軽く胸のあたりを叩いてから話し始めた。
「俺んちだよ、ここは。お前んちの詳しい住所知らないし、とりあえず俺のマンションが近かったから連れてきた」
「周防さんの……おうち……?」
その説明を聞いて、自分がタクシーの中で意識を遠のかせてしまったことを思い出した。
「目が覚めないようなら医者呼んだ方がいいかと思ったけど、そのぶんなら大丈夫っぽいな」
周防さんはベッドの脇に屈むと腕を伸ばし、そっと私の頬に触れた。熱で顔が火照っているせいか、彼のひんやりとした手が気持ちいい。
「すみません……すごくご迷惑かけちゃったみたいで」
タクシーからここまで運んでくれたうえベッドまで貸してくれたのかと思うと、申し訳なくていたたまれない。
けれど周防さんは一瞬眉根を寄せ悲しそうな顔をすると、小さく「馬鹿」と言って私の頬を撫でた。
「お前が体調崩したのは俺のせいなんだから謝るな。疲れてるお前に徹夜で作業させたのも、こんなに悪化するまで気づいてやれなかったのも……本当に悪かった」
真剣に自分を責めているその声色が、なんだか悲しくなる。