俺様上司が甘すぎるケモノに豹変!?~愛の巣から抜け出せません~
 
(やっぱり意地悪周防さんに戻ってる気がする。ってことは……薬の効果が解けた!?)

顔を手で挟まれながら一瞬目を輝かせた私だったけれど、次の瞬間それは間違いだったと思い知らされる。

「――っ……!」

周防さんは私の顔を両手で捕まえたまま、唇を重ねてきた。押しつけ、角度を変えて深く重ね、最後はチュッと音を立てて離れる。

「……っ、か、風邪うつっちゃいますよ……」

頭が一気に熱くなった私は、もう疑問など考えられない。というか考えるまでもない。これは惚れ薬の効果持続中だ。

周防さんは顔から手を離すと私の唇を軽く親指でなぞって、「上等。むしろ俺にうつして治せ」と楽しそうに歯を見せて笑った。

キスのせいで熱が上がってしまったのか、ますます思考回路の鈍った私はソファから立ち上がると「そろそろ寝ます……」とフラフラしながら寝室へ戻ろうとした。

けれどノブに手を掛けたところで、重大な疑問を確認し忘れていたことに気づき振り返る。

「そういえば……このスウェットって……」

「ん? 俺のだけど? 未使用のやつだから安心しろ。サイズが合ってないのは我慢しろ」

「もしかして、着替えさせたのって――」

「俺以外、誰がいるんだよ」
 
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