先輩手に入れます!

瀬那「出来るぞ。
俺、もう18歳になったし
お前も3ヵ月前に16歳になった。
法律上は結婚出来る。」

雫「でも、先輩は警察官に
なるんですよね?」

瀬那「まあな。」

雫「...だったら、その時まで待ってます。
多分、今は...その時じゃないです。」

瀬那「そう。」

先輩は、さっき詰めた荷物を
もう一度、段ボール箱から取り出した。

その横顔が何だか少し寂しげで
傷付けてしまったと思った。

嬉しい申し出。先輩からの。
本気じゃなかったとしても
首を縦に振れば良かった。
先輩にこんな表情をさせるくらいなら
いつもの私で返せば良かった。
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