転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
 そうなるだろうな、とはセドリックに聞かれた瞬間思ったので、ヴィオラはあいまいに微笑んでかわそうとした。

 だが、タケルはいっこうに引いてくれる気配はない。

「俺が助けるって言っただろ?」

「あのですね、タケル様……そもそもの出発点が違うんですよ」

「出発点が違うって?」

 困ったな、と思いながらちらりと正面に座っているセドリックの方を見やる。彼は、にやにやとしながらこちらの様子を見ている。面白がっているに違いない。

(……この人、わかっててやってるんじゃないかって気がする……!)

 今、この場でリヒャルトとヴィオラの婚約の話を持ちだしたのも、タケルの反応が見たかっただけではないだろうか。

「前にも話しましたよね? 私は、人質としては役には立たないんですよ。私は、ただ、この国に学びに来ているだけだから」

「……そんなこと言ってなかった!」

「タケル様が聞いてなかっただけです!」

 ここがどこであるのかも忘れ、ついタケルと言い合いになってしまう。

「皇妃陛下とヤエコ殿って、仲がいいんだろ?」

 そう言って首をかしげるセドリックは、あまりリヒャルトには似ていないなとヴィオラは思った。

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