転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
(私、この人……好きじゃないかも)

 タケルの腕を押さえつけながら、ヴィオラはセドリックをにらみつけた。

「セドリック殿下も、お行儀が悪いですね!」

「……は?」

 ヴィオラの口から飛び出した言葉に、セドリックは眉間にしわを寄せる。ヴィオラは深々とため息をついて見せた。

「お食事の時には、楽しい話をしないといけません。だいたい、今日はタケル様を歓迎するための会ですよね? どうして、つまらない話をするんですか?」

 わかりやすく、むっとむくれて見せる。

 大人の真似をしている小さな子供の姿を頭に思い浮かべながら。あえて子供じみた様子で、もう一度ため息をついた。

「お食事の時には、楽しいお話がしたいです。だから、何か楽しいお話をしてください」

「た、楽しいお話って、お前な……」

 頬を膨らませたままでいると、セドリックは毒気を抜かれたようで、わかりやすく肩の力を抜いた。

「そうだな、今のは俺が悪かった。で、楽しい話ってなんだ?」

「んー、そうですねぇ……」

 ヴィオラは、顎に手を当てて考えをまとめるそぶりをする。

 セドリックとは、今までまともに話す機会なんてなかったから、何を話せばいいのか皆目見当がつかない。

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