転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
(ものすごい厳重な装備ね……!)

 鏡の前で自分の格好を確認すると、丸く見えるくらいたくさん着こんでいるのがよくわかる。

 だが、雪がやんだとはいえ、今日は寒い。このくらい厳重に防寒対策をしておいた方がいいだろう。

 そう思っていたのに、迎えに来てくれたリヒャルトは、黒いコートに黒い手袋をつけている以外はいつもと大差ない服装だった。

(私だけぶくぶく着ぶくれてるのってどうかと思う……)

 身動きが取れないほど重ね着しているのが、少し恥ずかしくなってくる。だが、リヒャルトはヴィオラを見て、目を細めた。

「しっかりと着こんでいるな。これなら、安心だ」

 その一言で、恥ずかしさも若干薄くなるからヴィオラも単純だ。

「二時間ほどで戻る。サンルームにお茶の用意をしておいてくれ」

「かしこまりました。お菓子も用意してお待ちしております」

 リヒャルトに言われ、ニイファは頭を下げた。

 日が出ていれば、サンルームは比較的ぽかぽかとしている。午後になってますます晴れてきたから、暖炉に火をいれておけば、薄着でも大丈夫なくらいに温まるはずだ。

 リヒャルトが用意してくれた馬車に乗り込む。

< 131 / 215 >

この作品をシェア

pagetop