転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
「どこに行くんですか?」
「すぐそこだ」
リヒャルトは、目的地を教えてくれるつもりはないようだ。
護衛の人達はどうしたのかと思ったら、少し離れたところに馬がいる。
「さあ、ここに座って」
リヒャルトが用意してくれた席にこわごわと座ると、足にしっかりと毛布が巻き付けられる。それも二枚重ねてだ。
「リヒャルト様、これでは動けません!」
ただでさえもこもこに着ぶくれているのに、こんなにぐるぐると毛布を巻き付けられてしまったら、身動きするのがやっとのこと。立ち上がるのもリヒャルトの手を借りなければ無理そうだ。
「君は動かなくていいんだ――それより身体を冷やさない方が大事だ」
そういう問題ではないのだけれど。
だが、ヴィオラの隣に乗り込んだリヒャルトは、さっさと御者に合図する。
馬車は夏の間は芝生が美しい広場の脇を通り抜け、北の庭園へと向かって走り出した。
彼ともあの夜からほとんど話をしていなかったから、今日、会うことができてよかったけれど……。
(何を話したらいいのかわからないわ……)
こんな風にリヒャルトとの会話が弾まないのは、初めてかもしれない。ヴィオラは視線を窓の外に向ける。
庭園には誰もいなかった。真っ白な雪景色の中にいるのはヴィオラ達だけ。
「すぐそこだ」
リヒャルトは、目的地を教えてくれるつもりはないようだ。
護衛の人達はどうしたのかと思ったら、少し離れたところに馬がいる。
「さあ、ここに座って」
リヒャルトが用意してくれた席にこわごわと座ると、足にしっかりと毛布が巻き付けられる。それも二枚重ねてだ。
「リヒャルト様、これでは動けません!」
ただでさえもこもこに着ぶくれているのに、こんなにぐるぐると毛布を巻き付けられてしまったら、身動きするのがやっとのこと。立ち上がるのもリヒャルトの手を借りなければ無理そうだ。
「君は動かなくていいんだ――それより身体を冷やさない方が大事だ」
そういう問題ではないのだけれど。
だが、ヴィオラの隣に乗り込んだリヒャルトは、さっさと御者に合図する。
馬車は夏の間は芝生が美しい広場の脇を通り抜け、北の庭園へと向かって走り出した。
彼ともあの夜からほとんど話をしていなかったから、今日、会うことができてよかったけれど……。
(何を話したらいいのかわからないわ……)
こんな風にリヒャルトとの会話が弾まないのは、初めてかもしれない。ヴィオラは視線を窓の外に向ける。
庭園には誰もいなかった。真っ白な雪景色の中にいるのはヴィオラ達だけ。