転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
「与えられた皇太子の地位を守ろうともせず、手放そうともせず、それにふさわしい行いをしようともせず。だが、君がこの国に来て一年も経っていないというのに、あの人は、俺の前を歩いている」
「セドリック様は、皇帝になりたいんですか?」
「そこまで切り込んでくるとは思わなかったな。だが、否定はしない。俺なら、兄上よりいい皇帝になれると思う――思っていた。今は、しばらく様子見だな」
セドリックは、自嘲気味に小さく笑う。ヴィオラの中でも、そんな彼に対する心情が少しだけ変化した。
「……約束ですよ、クィアトール宮にお茶にいらしてくださいね」
そう言って見上げれば、セドリックはわかったとうなずいた。
リヒャルトの方にちょこちょこと走り寄ると、話が終わるまで待っていてくれたリヒャルトは、ヴィオラと顔の高さが同じになるよう腰をかがめてくれる。
「どうした?」
「今度、セドリック様とお茶会をすることになりました!」
「そうか。ヴィオラなら、魔法をかけてしまうのかもしれないな」
リヒャルトまでそんなことを言うから、困ってしまう。
リヒャルトの袖を引くと、引いた手が離され、次にはぎゅっとヴィオラの手が握られる。
彼に手を引かれて歩くと、胸がドキドキする。
こうなってしまう理由をヴィオラは知っていたけれど、まだ、告げるには早いということもきちんとわかっていた。
「セドリック様は、皇帝になりたいんですか?」
「そこまで切り込んでくるとは思わなかったな。だが、否定はしない。俺なら、兄上よりいい皇帝になれると思う――思っていた。今は、しばらく様子見だな」
セドリックは、自嘲気味に小さく笑う。ヴィオラの中でも、そんな彼に対する心情が少しだけ変化した。
「……約束ですよ、クィアトール宮にお茶にいらしてくださいね」
そう言って見上げれば、セドリックはわかったとうなずいた。
リヒャルトの方にちょこちょこと走り寄ると、話が終わるまで待っていてくれたリヒャルトは、ヴィオラと顔の高さが同じになるよう腰をかがめてくれる。
「どうした?」
「今度、セドリック様とお茶会をすることになりました!」
「そうか。ヴィオラなら、魔法をかけてしまうのかもしれないな」
リヒャルトまでそんなことを言うから、困ってしまう。
リヒャルトの袖を引くと、引いた手が離され、次にはぎゅっとヴィオラの手が握られる。
彼に手を引かれて歩くと、胸がドキドキする。
こうなってしまう理由をヴィオラは知っていたけれど、まだ、告げるには早いということもきちんとわかっていた。