転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
「これは、また……ミナホ国の風景なのか? 色使いが美しいな」
「現実には存在しない光景だ。我が国の初代国王デンジロウが、こういった絵を好んで描いていたと伝えられている。王宮には、初代国王の描いた絵も残されているが――これは、私が支援している画家の描いたものだ」
(……皇帝陛下は、なんでこんなに富士山の絵に興味を持っているのかしら。)
真剣にヤエコの話を聞いている皇帝を横目で見ながら、ヴィオラがリヒャルトの袖を引っ張ると、彼はこちらに身をかがめてささやいた。
「父上は、芸術に造詣が深いんだ。特に絵画にはお詳しい」
「そうなんですね、知りませんでした」
こういった場でなかったら、きっと「へぇー」と感心した声を漏らしていた。
皇帝は、どちらかと言えば芸術には興味がないと思っていたのだ。それよりももっと政治のことばかり頭にあるものと思い込んでいた。
「気に入った。今度、この画家の作品をいくつか持ってきてくれ。サンルームに飾ればよいだろう」
「ありがとうございます、陛下」
にこりとした皇妃が、皇帝に寄り添う。皇帝が、皇妃にこういう気の使い方をするのもまた初めて見た。
「次にこちらの国に参る時にいくつか持ってくるが、今日は、この絵をお持ちになるといい。オストヴァルト帝国の皇帝陛下の元にあるとなれば、画家も喜ぶだろう」
「現実には存在しない光景だ。我が国の初代国王デンジロウが、こういった絵を好んで描いていたと伝えられている。王宮には、初代国王の描いた絵も残されているが――これは、私が支援している画家の描いたものだ」
(……皇帝陛下は、なんでこんなに富士山の絵に興味を持っているのかしら。)
真剣にヤエコの話を聞いている皇帝を横目で見ながら、ヴィオラがリヒャルトの袖を引っ張ると、彼はこちらに身をかがめてささやいた。
「父上は、芸術に造詣が深いんだ。特に絵画にはお詳しい」
「そうなんですね、知りませんでした」
こういった場でなかったら、きっと「へぇー」と感心した声を漏らしていた。
皇帝は、どちらかと言えば芸術には興味がないと思っていたのだ。それよりももっと政治のことばかり頭にあるものと思い込んでいた。
「気に入った。今度、この画家の作品をいくつか持ってきてくれ。サンルームに飾ればよいだろう」
「ありがとうございます、陛下」
にこりとした皇妃が、皇帝に寄り添う。皇帝が、皇妃にこういう気の使い方をするのもまた初めて見た。
「次にこちらの国に参る時にいくつか持ってくるが、今日は、この絵をお持ちになるといい。オストヴァルト帝国の皇帝陛下の元にあるとなれば、画家も喜ぶだろう」