転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
「このお料理もとってもおいしいです、ヤエコ様!」

「そうかい。気に入ったかい。それなら、作り方を教えてあげよう。調合済みのカレー粉も少し持ち帰るといい。ヴィオラは、我が国の料理に詳しいようだから、いろいろ使えるだろう」

 そう誉められると、少し照れくさい気がする。ヴィオラの横では、タケルが少々不満顔だ。

「俺だって、年が明けた祝いの時くらいしか食べられないのに……カレー粉を渡すだなんて」

「それなら、香辛料を山ほど入手してくるんだね。入手したら作らせる」

 でも、とまだ不満な顔をタケルは崩さない。ヴィオラの方に向けた目には、ヴィオラがカレー粉を持ち帰るのが不満だとありありと浮かんでいた。

「貴重な料理をふるまってくれて感謝する。こちらで手に入る香辛料なら、持ち帰られよ。指定の香辛料を集めるよう申しつけておく。全部は無理かもしれないが、ある程度はそろえることができるだろう」

 意外にも、間に割って入ったのは皇帝だった。満月宮の料理人ならば、常備していない香辛料も仕入れるルートを持っている。

「さて、何が入っているかわかるかな?」

 挑戦的な目で、ヤエコはヴィオラを見る。なんでそんな目を向けられるのかわからないまま、ヴィオラは答えた。

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