転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
「鎮火しているのなら、私もそちらに行きたいんだけど、お願いできる?」

「しかし、家を焼かれた者達が、うろうろしておりますから……」

 騎士は、ヴィオラを連れていくのに気が進まないようだった。

 それも当然だし、彼の気持ちはヴィオラにもわかる。足手まといになる可能性も高い。

「だからよ。だって、焼かれてしまったならご飯を作れないでしょう。炊き出しが必要か、確認したいの。アラム、市場で買った食材は使えるわよね?」

「……もちろん」

 皇妃とヤエコの昼食会のために買った食材であるが、今使ってしまっても問題のないものばかり。それならば、必要としている人達に提供した方がいい。

「被害状況を確認して、それからどうするか考えましょう。それでよろしければお連れします」

「それでお願いしていい? 邪魔をしたいわけではないの」

 ヴィオラの頼みに応じて、馬車が出される。ヴィオラは、馬車の中で考え込んでいた。手の込んだものを作るのは無理だ。となると、何を出すべきだろう。

「ねえ、ニイファ。もし、食事を出すのなら、食べなれたものの方がいいわよね?」

「そうですね。ミナホ国の方の好みはわかりませんが……」

「騎士団では、味噌のスープと塩むすびがよく出されると俺は聞いてますが」

 アラムは騎士団に友人がいるらしく、食事当番の時のメニューの相談に乗っているそうだ。騎士団は大人数の食事を一度に料理するから、その意見は大いに参考になる。
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