転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
「任せてください! アラム、ニイファ、手を貸して!」

(……この場で出汁をとるのは大変そう)

 汁物が欲しいが、鰹節や昆布で出汁を取っている時間はなさそうだ。豚肉とキノコから十分うまみが出るから、豚汁を作るのがよさそうだ。

 豚汁は、以前騎士団員達にもふるまって評判がよかったから、豚汁なら間違いないだろう。

(スプーンやフォークで食べられるように、食材は小さめに切った方がよさそうね)

 食器はあたりからかき集めることになる。箸は市場では売っていないだろうから、スプーンとフォークで食べられるものがいい。

 現場の状況を見て、さっと方針を決める。

 騎士団の人員のうち何人かを借り受け、足りない食材を買いに走ってもらう。その間に、燃え残った木材を集め、即席のかまどを作るのにも騎士団員の手を借りる。

 アラムが中心となって野菜を刻み、ヴィオラとニイファも手を動かす。そのうちに、ミナホ国の人達の中からも手を貸してくれる人があらわれた。

 炊き上がった米は、騎士団員達がせっせと塩むすびにし、深い器に豚汁を注いで集まった人達に配っていく。

 器は、市場の人達が商品を惜しみなく提供してくれて、不ぞろいながらも、ほぼ人数分をそろえることができた。

 集まっているミナホ国の人達は、正確な数を数えたわけではないけれど、百人ほどいるだろうか。

< 72 / 215 >

この作品をシェア

pagetop