転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
「……全員望んで私に同行してくれたとはいえ、海をこえ、遠く離れた地で事件に巻き込まれた。その時、馴染んだ故郷の味がどれほどほっとさせてくれたことか。私達全員の心を救ってくれた礼だ。受け取ってほしい」
ヴィオラを説得しようとするヤエコの言葉は、ヴィオラの胸を打った。
遠く離れた地で、馴染んだ故郷の味にほっとした。それは、ヴィオラも経験がある。
(……それは、私も同じだったかも)
ミナホ国の存在を知ったのは、献上された味噌をたまたま入手することができたから。祖母の味を再現して、口にすることができた。
あの時――皆の前では見せないようにしていたし、ヴィオラ自身があの時はさほど強く実感していたというわけでもないけれど、たしかにほっとしたのは間違いない。
「……ありがとうございます。大人になるまで、大切にしまっておきますね」
今は身に着けるのをためらってしまうほどに立派な品だから、母の宝石と一緒にしまっておくことにした。大人になった時、この真珠に負けないくらい立派な女性になっていることを祈りながら。
「それにしても大変でしたね。ミナホ国の建物は、木や紙でできているのでしょう? 燃えやすいですよね」
「窓はガラスを使っているよ、さすがにね」
深々とため息をついたヤエコは、しばし思案するかのように顎に手を当て、天井を見上げた。もう一度大きく息をついた後、ヴィオラの方に視線を戻す。
ヴィオラを説得しようとするヤエコの言葉は、ヴィオラの胸を打った。
遠く離れた地で、馴染んだ故郷の味にほっとした。それは、ヴィオラも経験がある。
(……それは、私も同じだったかも)
ミナホ国の存在を知ったのは、献上された味噌をたまたま入手することができたから。祖母の味を再現して、口にすることができた。
あの時――皆の前では見せないようにしていたし、ヴィオラ自身があの時はさほど強く実感していたというわけでもないけれど、たしかにほっとしたのは間違いない。
「……ありがとうございます。大人になるまで、大切にしまっておきますね」
今は身に着けるのをためらってしまうほどに立派な品だから、母の宝石と一緒にしまっておくことにした。大人になった時、この真珠に負けないくらい立派な女性になっていることを祈りながら。
「それにしても大変でしたね。ミナホ国の建物は、木や紙でできているのでしょう? 燃えやすいですよね」
「窓はガラスを使っているよ、さすがにね」
深々とため息をついたヤエコは、しばし思案するかのように顎に手を当て、天井を見上げた。もう一度大きく息をついた後、ヴィオラの方に視線を戻す。