転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
 ◇ ◇ ◇


(たぶん、昔の人なんだろうな、デンジロウさんって)

 日記の日本語部分は旧字体で書かれていたこと、英語で日記を書ける程度には英語も堪能だったと思われること。

さらにはもうひとつの言語まで身に着けていたということ、その他彼が持ち込んだ技術や教養を考え合わせると、大学まで進学した、もしくは大学への進学を望めるレベルだったのではないだろうかと推測できる。

 旧字体を使っていた時代は、大学に進学する人なんてほとんどいなかったらしい。

(となると、きっと、ものすごく優秀だったんだと思う)

 そう考えれば、彼がミナホ国にもたらした功績が大きかったのも納得なのだ。

 しかも、こちらの世界に紛れ込んだのだとすれば――辞書の類は持っていなかった可能性が高く、記憶力も優れていたと推測できる。

(神の御使いってヤエコ様がおっしゃっていたのもわかるかも)

 自分と比較すると、あまりにも違うことに衝撃を受けた。

 ミナホ王国の初代国王と違い、ヴィオラの持つ知識というのはごく限られたものでしかない。

 あくまでも一生懸命勉強した料理やお菓子作りの関してのものだけ。

学校で学んだ英語は読めるけれど、辞書がなければデンジロウの残した日記を読み解くことはできない。

なんてすごい人なんだろう――自分との違いに圧倒されるしかなかった。
< 80 / 215 >

この作品をシェア

pagetop