転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
ただデンジロウに感心するだけだったヴィオラの意識が変わったのは、ミナホ人居住区で火事が起きた数日後。皇妃に呼び出された時のことだった。
外は寒いので、皇妃はサンルームにいた。そこには皇妃だけではなく、ヤエコとタケルもいて、お茶会が開かれていたようだ。
クィアトール宮での授業を終えてこちらに来てみれば、まさか、こんな話に巻き込まれるとは。
「君に、縁談を持ちかけたいんだがどうだ?」
「……はぃ?」
あまりにも思いがけない発言だったので、皇妃の前だというのに妙な声が出た。慌てて、背筋を伸ばし、咳ばらいをしてごまかす。
「え、縁談とはどういうことでしょうか。ヤエコ様」
「そこにいるうちの息子。年の頃合いもちょうどいいし、悪くないと思うんだがね。君が成人したあと、どこで生活するつもりなのかは知らないが、ミナホ国に来るのも悪くないだろう」
「そ、それはちょっと……」
想定していなかった提案をされて、ヴィオラは一気に混乱した。
ミナホ国に来るのも悪くはないだろうって、そんなことを言われても困る。
タケルは十五歳と聞いているから、たしかに年の頃合いはちょうどいい。
(……だけど)
ヴィオラはここで生きていくつもりなのだし、どう返事すればいいだろう。
返答に困る中、脳裏に浮かんだのはリヒャルトの顔。
外は寒いので、皇妃はサンルームにいた。そこには皇妃だけではなく、ヤエコとタケルもいて、お茶会が開かれていたようだ。
クィアトール宮での授業を終えてこちらに来てみれば、まさか、こんな話に巻き込まれるとは。
「君に、縁談を持ちかけたいんだがどうだ?」
「……はぃ?」
あまりにも思いがけない発言だったので、皇妃の前だというのに妙な声が出た。慌てて、背筋を伸ばし、咳ばらいをしてごまかす。
「え、縁談とはどういうことでしょうか。ヤエコ様」
「そこにいるうちの息子。年の頃合いもちょうどいいし、悪くないと思うんだがね。君が成人したあと、どこで生活するつもりなのかは知らないが、ミナホ国に来るのも悪くないだろう」
「そ、それはちょっと……」
想定していなかった提案をされて、ヴィオラは一気に混乱した。
ミナホ国に来るのも悪くはないだろうって、そんなことを言われても困る。
タケルは十五歳と聞いているから、たしかに年の頃合いはちょうどいい。
(……だけど)
ヴィオラはここで生きていくつもりなのだし、どう返事すればいいだろう。
返答に困る中、脳裏に浮かんだのはリヒャルトの顔。