キミの溺愛は甘すぎる。



どうして私ばっかりこんな思いをしないといけないんだ。

苦しい。
優翔の考えていることがわからない。



「鈴華の気持ちを俺に教えて」
「い、言わない…」


言ったところで、余計私の立場が不利になるだけである。

頑なに拒否し、優翔に寄り添っていたその時。



突然優翔が私の帯を緩めてきて。
一瞬解かれるのかと思った私は慌てて顔を上げるけれど。

本人は相変わらず穏やかな表情をしていた。


「こんなにきつく締めて…本当は苦しかったよね?」
「く、苦しくない…」

着崩れて、ダサい着方になるよりずっとマシ。
我慢しきれるつもりだったというのに。


緩められたことによって幾分楽になる自分もいて。


「今日はもう寝ようか。
鈴華の本音はまだ聞けなさそうだからね」

「……っ」

ほら、やっぱりわかっている。
私の気持ちがバレているのだ。


それでも応えようとしてくれない優翔。
つまりこれは───

失恋したのも同然だった。

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