キミの溺愛は甘すぎる。
電車に乗ってどこか遠出するのもいいなと思う反面、時間が限られているため近くのショッピングモールにしよう思っていたからだ。
「でもどうして?」
別に怒っているわけではないけれど、そう言った優翔に対して気になってしまう。
「んー、ちょっと車移動がいいなって」
「車移動?でも今日は迎え呼んでないよ?」
「もう呼んであるから、そのうち来るよ」
「それなら歩いて行ったほうが早いんじゃ…」
「鈴華」
優翔の意図がわからなくて質問ばかりしていると、まるでそれを強制終了するかのように名前を呼ばれて。
ちょうど門を出て少し歩いたところだった。
「は、はい」
思わず緊張しながら返事をしてしまう。
「ブレザー、脱いで」
「……は?」
かと思えばまた訳のわからないことを言いだしてきた。