キミの溺愛は甘すぎる。



正直お腹は空いていない。

熱が一番の理由だろうけれど、昨日のことがショックだというのもあるかもしれない。


そのためまったく食べられそうにないのである。


「ううん、あんまり空いてなくて…」

「じゃあせめて汁ものでも食べよっか。
待ってて、すぐ作ってくるから」


未央ちゃんは優しい笑みを浮かべるなり、部屋を後にしてしまった。

その笑顔はどことなく拓哉さんに似ていて。


未央ちゃんが部屋を出る代わりに今度は拓哉さんが中に戻ってきてくれた。


「今日はゆっくりするんだよ。

鈴華が寝てる間に医師呼んで診てもらったけど、数日間は安静にするように、だって」


横になる私に微笑みかけ、頭を優しく撫でられる。

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