キミの溺愛は甘すぎる。
「少量だから頑張って食べようね。
あっ、そうだ。拓哉が鈴華ちゃんに食べさせよう!」
「えっ!?
そ、そんな…夢みたいな話…」
未央ちゃんの提案に対し、本音をこぼしてしまう。
当たり前だ。
拓哉さんからのいわゆる『あーん』というものは、この上ない幸せだ。
「じゃあ今日だけ。
優翔にバレたらうるさいだろうから、内緒ね?」
「う、うるさい…?」
「まずは軽く水分とろう」
話を変えられたかと思うと、水が入ったコップをストロー付きで差し出される。
私はストローに口をつけ、少し冷たい水を喉に通した。
ひんやりとしていて気持ちいいと思う反面、喉がピリッと痛む。
「じゃあ次はお粥、食べようね」
そこからは私にとったら尋常じゃないくらい幸せな時間で。
だって拓哉さんにこんなにも甘やかされるだなんて、幸せでしかない。