キミの溺愛は甘すぎる。

「あまり俺を妬かせないでね。
俺だって鈴華のことを大事にしたいんだから」

「……本当に、大事にしたいって思ってくれてるの？」

「当たり前だよ」
「でもさっき、疲れたって…面倒くさいとも言った」

「そんなの冗談。俺ばっか嫉妬してるから、仕返しとして鈴華を泣かせようと思って」


楽しそうに笑うから、本物の悪魔に見えた。
泣かせるために嘘をついたってこと？


「ひどい…！」
「でも結果として鈴華にキスできたからね」

「……っ、私、初めてなのに」
「大丈夫。鈴華の初めては全部俺だから」


何を根拠にそんなこと言えるんだ。

優翔のことだ、絶対にいつか他の女のところに行くに決まっている。


こんな関係も時間の問題。

もしかしたら女の扱いに慣れるための練習台かもしれない。


「……っ」

自分で考えておきながら、ズキッと痛む胸。