すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
「こ……こうやって自分から男の人に触れるのも、寝る時に抱きしめられにいけるのも……笑ってるのを見て好きだなぁって……そう思うのも智君だけだから……他の人は好きになれない……」
こんなことを自分が誰かに言うことがあるなんて思いもしなかった。
恥ずかしさのあまり頭に触れていた手を離して車から出ようとすると、その前に後ろから覆い被さられて助手席の鍵を閉められてしまった。
「っ!?」
「今言ったこと、本当か?」
狭い車内で耳元で囁かれ、藍里はビクッと反応した。
恐怖とはまた違うドキドキした胸の高鳴りと、いつの間にか後ろからお腹に回された逞しい腕に息を飲む。
「藍里、答えろ」
「な、何を……」
「好きだと思うのは俺だけだって……そう言ったのは、本当か?」
真剣味を帯びているのに何処か緊張したようなその声に、藍里は戸惑った。
泳がせた視線の先は車の窓ガラスに向くが、場所が屋内駐車場だったので窓は鏡のような役割をしていて、真っ赤な顔で狼狽えている自分の情けない顔と、答えを聞くまで離さないと言いたげな智大が写っていた。
「あ……う……」
「藍里?」
智大が話すたびに耳に熱い息がかかり、思わず身震いする。
ぎゅっと抱きしめられる力が強まると、もう白旗を上げるしかなかった。
こんなことを自分が誰かに言うことがあるなんて思いもしなかった。
恥ずかしさのあまり頭に触れていた手を離して車から出ようとすると、その前に後ろから覆い被さられて助手席の鍵を閉められてしまった。
「っ!?」
「今言ったこと、本当か?」
狭い車内で耳元で囁かれ、藍里はビクッと反応した。
恐怖とはまた違うドキドキした胸の高鳴りと、いつの間にか後ろからお腹に回された逞しい腕に息を飲む。
「藍里、答えろ」
「な、何を……」
「好きだと思うのは俺だけだって……そう言ったのは、本当か?」
真剣味を帯びているのに何処か緊張したようなその声に、藍里は戸惑った。
泳がせた視線の先は車の窓ガラスに向くが、場所が屋内駐車場だったので窓は鏡のような役割をしていて、真っ赤な顔で狼狽えている自分の情けない顔と、答えを聞くまで離さないと言いたげな智大が写っていた。
「あ……う……」
「藍里?」
智大が話すたびに耳に熱い息がかかり、思わず身震いする。
ぎゅっと抱きしめられる力が強まると、もう白旗を上げるしかなかった。