すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
「……もう少し……はい、そうです。目が覚めたらすぐに……」
誰かの話し声が聞こえてふと目が覚めた。
体が重く、億劫に感じながら声がする方へと少しだけ首を動かすと、床に座り込みベッドに背を凭れさせている智大の後頭部が見えた。
どうやら電話していたようで耳元に当てていたスマホを暫く見つめ、相手が通話を切った事を確認するとその手を下ろして首だけこちらに振り返る。
目が合い、起きていると思っていなかったのか驚くように僅かに開かれた目はすぐに元の大きさに戻っていた。
「……起きたのか」
「……」
少し躊躇うような声で聞かれたことに小さく頷くと智大は何か言いたげな、けれど悩んでいるような、そんな表情をした。
暫くお互い無言でいると、小さく息をついた智大が立ち上がり横たわったままの藍里を見下ろした。
ーー……体格が良くて無表情な人に無言で見下ろされることがどれだけ怖いかなんて、分からないんだろうな……。
未だにぼんやりする頭でそう思いながら布団の中で震えている手をぎゅっと握り視線を反らすと、智大が徐に口を開いた。
「……一階も二階も戸締まりをしている。俺がいいと言うまでこれから暫く絶対に窓を開けるな。外にはもちろん、宅配便が来ても知らない奴が来ても出るな。テレビや新聞、ネットも使うな。
すぐに連絡が取れるようにスマホは常に身近に置いておけ」
智大に言われたことに一瞬理解が追い付かなかった。
僅かに目を丸くして言われたことを一つ一つ何度も反復して、やっと言われたことを理解するとその無茶苦茶さに気付き、さあっと血の気が引いた。
誰かの話し声が聞こえてふと目が覚めた。
体が重く、億劫に感じながら声がする方へと少しだけ首を動かすと、床に座り込みベッドに背を凭れさせている智大の後頭部が見えた。
どうやら電話していたようで耳元に当てていたスマホを暫く見つめ、相手が通話を切った事を確認するとその手を下ろして首だけこちらに振り返る。
目が合い、起きていると思っていなかったのか驚くように僅かに開かれた目はすぐに元の大きさに戻っていた。
「……起きたのか」
「……」
少し躊躇うような声で聞かれたことに小さく頷くと智大は何か言いたげな、けれど悩んでいるような、そんな表情をした。
暫くお互い無言でいると、小さく息をついた智大が立ち上がり横たわったままの藍里を見下ろした。
ーー……体格が良くて無表情な人に無言で見下ろされることがどれだけ怖いかなんて、分からないんだろうな……。
未だにぼんやりする頭でそう思いながら布団の中で震えている手をぎゅっと握り視線を反らすと、智大が徐に口を開いた。
「……一階も二階も戸締まりをしている。俺がいいと言うまでこれから暫く絶対に窓を開けるな。外にはもちろん、宅配便が来ても知らない奴が来ても出るな。テレビや新聞、ネットも使うな。
すぐに連絡が取れるようにスマホは常に身近に置いておけ」
智大に言われたことに一瞬理解が追い付かなかった。
僅かに目を丸くして言われたことを一つ一つ何度も反復して、やっと言われたことを理解するとその無茶苦茶さに気付き、さあっと血の気が引いた。