【短】愛を語るよりも早く、その口唇を味わいたい。
でもね?

俺なりの「好き」アピールはもう死ぬほどしてきてて…それなのに、それが彼女に全然届かないっていうのは…。

一体どういうことなんでしょーか?


ほら…。

今だって、ドリンクやタオルを渡してニコニコ他の奴に笑い掛けてる彼女を見ると、こんなに胸がチリチリとしているっていうのに。


彼女は俺の視線に気付くと、ぷくっと頬を膨らませて、


「望夢せんぱい!号令!」


なんて、ね。

これじゃあ、キャプテンという立場もなくないですか?


…俺、もしかしなくても。
やっぱり「男」として見られてない?


じゃあ、少し。
強引な手を使ってでも…俺っていう存在を、キミに刻んでみようかな、なんて。

むくむくと生まれる意地の悪そうなイケナイ気持ち。



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