白と黒ゲーム
「アイツの言葉に反応するな。何かと文句つけられんのがオチだぞ。俺はお前を人殺しなんてするやつじゃないって信じてるから...」
「....分かったよ...クソ...」
純は怒りを押さえつけ、落ちていた氷袋を拾うと渋々自分の席へと着席した。
私はなんて声をかけていいか分からず、黙って着席すると、他のクラスメイトもそれぞれ席に着いた。
皆が座るのを確認すると、真は立ち上がった。普段クラスではあまり目立たない存在だった彼が、今ではリーダーシップを発揮させたがっていた。
「よし!それじゃあまず先導者は出てきてくれないか?白確定なわけだし。」
え?先導者じゃないの?こんなに皆を指揮したがってた癖して...いや、偽物が出てきた時に絶対に論破できる自信があるから隠してるのかな....
自信満々に喋っていたので先導者は真だと思い込んでいた分、私は驚いた。
他のクラスメイトもザワザワとするだけで誰も手を挙げようとしなかったが、そんな中一人が挙手しながら立ち上がった。
「は、はい!私先導者です。」
美智だった。普段クラスを指揮って今回もそんな立場に置かれることにちょっとした運命を私は感じた。
「他は?いないのか?今出てきてもいいぞ?」