白と黒ゲーム
真は見渡すように言うが誰も挙手する者は現れなかった。ゲームのことを考えれば理想的、唯一心を許していい味方ができたのだから。
私は偽物が現れて場が荒れてしまうとばかり思っていたので、内心安心していた。
「...チッ....誰も出ねぇのかよ...」
真は私とは真反対に苛立ち舌打ちをした。その行為の意味がわからず、私達は困惑した。
「じゃあ委員長。央土を探しに行ってきて。」
「え!?な、何で私が!嫌ですよ!貴方が行ってきてくださいよ!」
いきなりの指名で美智は慌てていた。誰だってするであろうリアクションに真はうんざりした様子で答えた。
「委員長は先導者なんだよね?先導者は黒側からの攻撃で死なないようになってる。だから、もし央土が黒側の人間だとしても攻撃仕掛ける前に死ぬんじゃない?もっとも...偽物が出てきたらやろうと思ってた事だけど....」
「で、でも...」
「まぁ探しに行くのはセーフティータイムとかでもいいけどね。もし死体として見つかったら...確定かな?」
真はニタッと笑いながら純を見た。いちいち憎たらしい煽りに反応しまいと、純は睨みつけながらも必死に抑えていた。
「さっきから思ってたんだけどよぉ〜。真、てめぇが山田と繋がってんじゃねぇのか?」