欠けてるあなたが大好きです。
ここで自己紹介する流れが沈黙によって切れる。
見かねたつづるさんが声を発する。
「次ミユ。
自己紹介しなかったら見捨てるから。」
「それはやだっ…!」
ミユさんがすぐに反応する。
「宮坂結花…。
依存型サイコで感情は快と不快の2つ。
…これでいい?」
「あぁ。いい子だ。
…ショウキ。」
「はいはい。」
つづるさんに名前を呼ばれて
返事をするショウキさんは、
ミユさんに向かって両手を広げる。
ばふっ…!
もふもふふわふわの髪を揺らしながら、
ミユさんがショウキさんに抱きつく。
えっ!?
ど、どういうこと?
お2人は付き合ってるの??
混乱するわたしをよそに、
カヅキさんが声を上げる。
「オレはらへった。めし。」
「咲雪ちゃんパスタ7人分お願いー。
彩陽がチーズダメだから
1つはナポリタンの粉チーズなしで。」
「わ、わかりました!」
つづるさんの指示に従って厨房に行く。
好みわかんないし半々で作ろっと。
カチャカチャと調理器具を取り出しテキパキ動く。
…だって、料理のこと考えてないと
みんなのことを考えちゃう。
"感情がない世界"
そんなのわたしが考えてもきっと一生わからない。
考えることが無駄って言ってるわけじゃないけど、
それをするのは今じゃない。
無心になるように努力しながら、手を動かす。