欠けてるあなたが大好きです。

「ここどこ?」


「俺とショウキさんの部屋。」



「じゃあつづるさんとカヅキさんがペアなんだね。」


「あぁ。」



無表情で髪をなでてくれる諒くん。




わたしが諒くんとの近い距離を受け入れたことで、

軽いスキンシップをしてくれるようになったみたい。



誰にでもやれちゃうってのがちょっと嫌だけど、

それは仕方ないと割り切るしかない。




「今何時だろ…?」



「6時…いや7時前か。」


「結構寝てたんだね。

 あ、ごめんね。急に眠くなっちゃって…。」



「明日もあるんだから気にすんな。」


諒くんはぽんぽんっと頭をたたき、

わたしの腕をどけて起き上がる。



「7時に夜ごはんらしいから、

 着替えに行きな。」


「わかった。」


諒くんに案内してもらって女子部屋に戻る。



「またあとで。」


「うん!」


ドアのところでばいばいをして、中に入る。



< 244 / 357 >

この作品をシェア

pagetop