欠けてるあなたが大好きです。
「ここどこ?」
「俺とショウキさんの部屋。」
「じゃあつづるさんとカヅキさんがペアなんだね。」
「あぁ。」
無表情で髪をなでてくれる諒くん。
わたしが諒くんとの近い距離を受け入れたことで、
軽いスキンシップをしてくれるようになったみたい。
誰にでもやれちゃうってのがちょっと嫌だけど、
それは仕方ないと割り切るしかない。
「今何時だろ…?」
「6時…いや7時前か。」
「結構寝てたんだね。
あ、ごめんね。急に眠くなっちゃって…。」
「明日もあるんだから気にすんな。」
諒くんはぽんぽんっと頭をたたき、
わたしの腕をどけて起き上がる。
「7時に夜ごはんらしいから、
着替えに行きな。」
「わかった。」
諒くんに案内してもらって女子部屋に戻る。
「またあとで。」
「うん!」
ドアのところでばいばいをして、中に入る。