欠けてるあなたが大好きです。
できたけど…負けてしまった。
ゲート1つ分の点数差。
「悔しい…。」
ミスをしていないのに、
全力を出せたのに負けたってことは
元の強さが向こうのが上だったってだけ。
それだけなんだけど、さ。
「お疲れ。」
ぽんっと頭の上に手がのせられる。
「勝ちたかった…。」
「そうだな。」
「諒くんは勝ってね…?」
下げていた顔を上げて諒くんを見る。
「あぁ。
…つっても大ちゃん先輩のとこだし
勝てるかは微妙だけどな。」
あ、結局先輩のとこも勝ち上がったんだ。
「さっき会ったときに
合法的に生意気な後輩ぶっ潰すって言ってたよ?」
「だる…。
まぁいいや。テニスコート行こうぜ。」
「うん!」
負けちゃった悔しさを押し込めて
諒くんと一緒に移動する。
卓球の決勝が終わるまでテニスの試合は始まらないから、
諒くんに悔しかったところを言い並べて時間を潰した。
テニスが始まる頃にはすごくスッキリしたんだ。
やっぱり人に言うのって効果あるんだね!
「明日香ちゃんがんばれ〜!」
みんなの大きな声にかき消されてしまってるけど、
わたしなりに全力で応援する。
序盤はいい勝負だったんだけど、
明日香ちゃんのペアの子が足をひねったらしく
棄権することになってしまった。
絶対わたし達以上に悔しいだろうな…。
なんて声をかけていいのかわからず、
何も言えないまま時間だけが経っていった。