同じ人を好きになるなんて
1階に降りると陸斗はリビングのソファに座りながら誰かと電話をしていた。
おそらく仕事関係だろう。
今の私なら陸斗が入社したてで大変だったことは理解できるが、あの頃の私は自分可愛さに陸斗の苦労を理解できなかった。
私は食器を片付けながらコーヒーを淹れた。
食器棚には陸斗が好んでいたコーヒーがある。
このコーヒーは元々私が好きで買ってた豆だった。
しかもこの豆はコーヒー専門店しか扱っていないもの。
ここにきてこの豆が棚に入っていたのを見たときの驚きは凄かった。
電話中の陸斗の座るソファの前のテーブルにそっとコーヒを置く。
すると、陸斗が「待って」と手で合図をする。
さっきの話が終わっていないからだと思うがまだ判断に悩んでおり躊躇する。
そんな私の様子を見た陸斗は電話の相手に「ごめん、詳しいことはまた明日話そう」と言って切った。
「電話よかったの?」
「ああ。大したことじゃないからいい。それよりももっと大事なことがある」
うっ……でも私次第なのよね。
おそらく仕事関係だろう。
今の私なら陸斗が入社したてで大変だったことは理解できるが、あの頃の私は自分可愛さに陸斗の苦労を理解できなかった。
私は食器を片付けながらコーヒーを淹れた。
食器棚には陸斗が好んでいたコーヒーがある。
このコーヒーは元々私が好きで買ってた豆だった。
しかもこの豆はコーヒー専門店しか扱っていないもの。
ここにきてこの豆が棚に入っていたのを見たときの驚きは凄かった。
電話中の陸斗の座るソファの前のテーブルにそっとコーヒを置く。
すると、陸斗が「待って」と手で合図をする。
さっきの話が終わっていないからだと思うがまだ判断に悩んでおり躊躇する。
そんな私の様子を見た陸斗は電話の相手に「ごめん、詳しいことはまた明日話そう」と言って切った。
「電話よかったの?」
「ああ。大したことじゃないからいい。それよりももっと大事なことがある」
うっ……でも私次第なのよね。