同じ人を好きになるなんて
「うん。今日からママが送り迎えしてくれるんだよ」
得意げな顔をするりっくん。
だがりっくんのこの発言は周りにいた園児はおろかお母さん方にも衝撃を与えた。
「えー?りっくんのママなの?」
あけちゃんという女の子が私をじーっと観察するような目で見る。
「そうだよ。りっくんのママです」
本当は違う。だけどりっくんがママと言ってしまったし、陸斗にも園ではそういうことにして欲しいと言われた手前、嘘をつくのは心苦しい。
でもママと言った以上演じなくては。
するとそのあけちゃんという女の子の目が徐々に大きくなる。
そして回れ右をすると園庭にいた友達の方を向いて「ね〜!りっくんがママが来たよー!」と大きな声で叫んだ。
その声は少し離れた場所にいたお母さん方の耳にまで入り、一斉に視線を浴びた。
なんなのこれは……
そう思いながら私はりっくんを連れて教室の前まで歩いた。
「先生おはようございます」
りっくんが元気な挨拶をしながら靴を脱ぐ。
「理人くんおはよう〜。今日はお母さんと一緒でよかったわね〜」
りっくんは嬉しそうに教室の中へと入っていった。
得意げな顔をするりっくん。
だがりっくんのこの発言は周りにいた園児はおろかお母さん方にも衝撃を与えた。
「えー?りっくんのママなの?」
あけちゃんという女の子が私をじーっと観察するような目で見る。
「そうだよ。りっくんのママです」
本当は違う。だけどりっくんがママと言ってしまったし、陸斗にも園ではそういうことにして欲しいと言われた手前、嘘をつくのは心苦しい。
でもママと言った以上演じなくては。
するとそのあけちゃんという女の子の目が徐々に大きくなる。
そして回れ右をすると園庭にいた友達の方を向いて「ね〜!りっくんがママが来たよー!」と大きな声で叫んだ。
その声は少し離れた場所にいたお母さん方の耳にまで入り、一斉に視線を浴びた。
なんなのこれは……
そう思いながら私はりっくんを連れて教室の前まで歩いた。
「先生おはようございます」
りっくんが元気な挨拶をしながら靴を脱ぐ。
「理人くんおはよう〜。今日はお母さんと一緒でよかったわね〜」
りっくんは嬉しそうに教室の中へと入っていった。