同じ人を好きになるなんて
「おはようございます」

りっくんの担任の先生に挨拶をする。

「おはようございます……理人くんのあんな元気な顔久しぶりに見ました」

先生がりっくんを目で追っていた。

「そうなんですか?」

「普段は元気ですよ。でも送迎の時は静かです。ほとんどのお迎えがお母さんなので羨ましかったんでしょうね」

やっぱりりっくんぐらいの子供にとってお母さんの存在は大きのよね。

しかし、なんだろう。

四方八方から感じる視線。

しかも値踏みするような目。

長居は無用。ここは早く帰ろう。

「じゃあよろしくお願いします」

一礼して早歩きで保育園を出た。
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