エリート外科医といいなり婚前同居
しかし、なんで急に穴があきそうなほど見つめてくるの……?
イケメン、というかそもそも男性から見つめられる経験が初めての私は、ついどぎまぎしてしまってパッと視線をそらした。
そのうち、ソファから立ち上がった暁さんがこちらに歩み寄ってきて、私の目の前で立ち止まる。
「千波さん」
「は、はい」
ハスキーボイスに初めて名前を呼ばれ、おずおず暁さんに視線を戻す。
彼はとても背が高くて、黒のVネックニットにチノパンというラフな服装なのに、モデルのようにサマになっている。
その完璧なスタイルについ視線を奪われていると、彼が唐突に言った。
「家政婦の仕事、さっそく明日からお願いできる?」
「えっ……?」
私は一瞬戸惑って、間抜けな声を出した。
だって、私がここへ来てからずっとそっけなかった彼の態度から、本気で家政婦を雇う気があるのか疑問だったんだもの。
「あれ? そのために来てくれたんだよね?」
でも、不思議そうに首を傾げる暁さんを見ていたら、すぐに我に返ってぺこぺこ頭を下げた。
「あ、はいっ! そうなんですけど、ご希望の時間帯とか、お給料の話とかを先に伺えたらと……」
私の言葉に、暁さんはほっそり尖った顎に手を当てて思案し始める。