エリート外科医といいなり婚前同居
お父さんの言った通り、私は二人の結婚には賛成だし、応援したい。
白石さんが私の気持ちを慮って遠慮しているのだとしたら、その必要はないって伝えなきゃ。
「――ただいま!」
私は明るく言いながら、思い切ってガチャっとドアを開けた。
ダイニングテーブルで向かい合っていた父と白石さんが、そろって目を見開く。
「おかえり、早かったな」
父はいつも通りにそう言ってくれるけど、白石さんの瞳には〝今の話を聞かれていなかっただろうか〟というような、不安げな色が浮かんでいた。
「白石さん、こんばんは」
「ええ、こんばんは……私、もう失礼しますね?」
居たたまれなさに耐えられなくなったのだろう。
白石さんはぎこちない笑みで腰を上げ、私の横を通り過ぎてリビングを出て行く。私はとっさに、その背中を呼び止めた。
「あの!」
びくっと肩を震わせ、こわごわといった感じに振り返った白石さん。
私はそんな彼女を安心させるべく、にっこり微笑んでこう言った。
「これからも、父のこと……よろしくお願いします!」
すると白石さんは、複雑な表情で私に歩み寄ってきた。