エリート外科医といいなり婚前同居
「約束したはずだ。ここに住んで、俺を管理してくれるって」
「それは……そうですけど」
「だったら余計なことは考えずに、俺のそばにいて?」
暁さんの口調は優しげだったけれど、私にイエス以外の答えを言わせないような迫力があった。
絶対逆らえないご主人様の、甘い命令……。そんな思い付きが頭をかすめ、いやに胸が高鳴った。……ドМか、私。
「……わかりました」
それ以外の答えを口にするのが憚られ従順に頷くと、暁さんは組んでいた腕を解き、満足げに口角を上げた。
私がドМなら、彼はその真逆なのかも……。そう感じさせる不敵な笑みに、ドキドキはさらに加速した。
……やばい。暁さんの術中にまんまとハマっている。この人は私をからかって遊んでいるだけなんだってば!
荒ぶる心臓をなだめつつ自分に言い聞かせていると、暁さんが再び口を開く。