モンスターハンタールチフェル
そしてその巨体は二本の太い、翼膜がある爪の鋭い腕を地面にめり込ませ、支えにして立ち上がった。

「あれが…」

 その黄色い巨体は長く太い尾をしならせてバランスを取ると、長い首の先に驚異的な顎を持つ頭部を持ち上げて、こちらを鋭い眼光で睨みながら、その場に君臨していたのだった。

 四人はその驚異的な姿に言葉を忘れて、次に来る見も心も振るわせる轟音にただ怖気づくことしかできなかったのだ。

(なんだこの叫び声は…!?)

 アレックたちはそのとどろく叫び声を上げるモンスター、轟竜ティガレックスの威嚇の一声によって耳を押さえて体が怖気づいてしまい、身動き取れない状態にあった。

 するとティガレックスは腕を前に突き出して地面ごと突くと、その異常な腕力で雪を削り取ってそれを飛ばしてきた。

「危ない!!」
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